わたしの内出血

頼むから静かにしてくれ

東京

 

 

東京という街が、私は大好きだ。

 

生まれてから田舎暮らしをした事がないので、大都市の近くで育ち、遊び場も東京だった。

しかし正確にいうと東京で遊び始めたのは、大学に入ってからなので、実は田舎出身の友達の方が東京に詳しかったりする。

 

大学生活の思い出はやはり都会、東京中心だ。

 

東京と聞いて直ぐに思い浮かぶのはやはり渋谷のスクランブル交差点で、渋谷って本当に思い出が詰まった街だし、ホームグラウンドだなと思う。

椎名林檎大森靖子も新宿系を自称しているが、それなら私は渋谷の喧騒の方が好きだからこちらを選ぶ。

 

私、新宿が好き汚れてもいいの

 

私は渋谷が好きです。

あの喧騒がいい、汚さがいい。

学生と大人が良い感じに混じり合う、オシャレなかんじがいい。

誰もが時代の最先端で、その坂を登ったり、下ったりしている感じがいい。

 

東京といっても、街の汚さって本当に場所によって違うと思う。

集まる人は大して変わらないはずなのに、同じ日本人なのに、何故こんなにも街の色が違うのだろうか。

 

先日一年ぶりくらいに池袋に行った時は、人混みと治安の悪さ、気怠い中学二年生が頑張って足を踏み入れたアニメイトの香りがしてとても不快だった。

池袋にあまりいい思い出はない。

 

 

私が好きな渋谷を一言で表すと

「絶えず何かが転がっていく街」なんだと思う。

 

これはブンチリ出のパ○コの人に聞いた話なんだけど、渋谷っていうのは土地的にあまり良いところではないらしい。*1

 

「谷」とついているだけに、下水を始めとした様々なものが下ってくるそうで、縁起がよろしくないらしい。

住むならやはり世田谷方面で、高台らしい。

 

転がっていくのは物だけじゃない。

人も変わる、というか都心っていうのは基本的によそ者のまちだ。

渋谷に実際住んでいる人なんてほとんどいないだろう。

 

ここは東京

空を食うようにびっしりビルが湧く街

 

街の姿も日々変わる。

トレンドっていう消費者揺動の最先端を行き、数年もすれば思い出のカフェもなくなる。

残り続けるものもあるが、そのほとんどが何故か消えてしまう。

そして、消えてしまったものに対しての憧憬は何故か永遠に消えないし、美化される。

 

そんな事実に、たまに虚しくなる。

街に行くと、街の変化を感じて、寂しくなる。

 

しかし、何故か街の「雰囲気」自体は変わらないのだ。

17年前に公開された映画*2の「渋谷」はやっぱり私が知っている「渋谷」だった。

 

白熱電球のネオン版も、あの目が痺れるほどの光も

武富士の広告も、109の旧ロゴも

たくさんなくなってしまったが、やはり渋谷は渋谷だった。

 

フォーエバー21がなくなってイケアになったところで、やっぱり渋谷はこれからも渋谷なのだろう。

私が消えてしまっても、きっと誰かが転がり続ける。そんな街だ。

 

 

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*1:ちなみにパ○コは坂を超えた宇田川町方面にある、宇田川町こそ私の青春

*2:ロストイントランスレーション