わたしの内出血

頼むから静かにしてくれ

GIRL'S GIRL

 

整形前夜 ノーマ・ジーンが泣きながら 兎の尻に挿すアスピリン

 

私はこの唄がとても好きだ。

整形前夜、私は全てが苦しくて不安になって風呂で溺れかけた。

誰かにそっと抱きしめてもらいたかった。

 

 

整形のことについて書いておこうと思う。

 

近年は美容整形の値段や、ハードルが下がったことで手術に踏み込む人が増えていると思う。

私もその一人だ。

 

コロナ禍で海外旅行に行けず、貯めに貯めた貯金は泣いていた。

こんなにも汗水垂らして、大学にもちゃんと行かずにバイトばかりしていたのに、

ただただ金だけが鎮座していた。

 

お金とは使えば消える一方で稼げばいくらでも稼げるものである。

お金自体はそこら辺に転がっている、大切ではあるがそれ自体は何の価値もない。

本質は、命にある、だからこそ大切だと思う。

いわゆる私たちは、命を燃やしながら、限りある人生を消耗しながら

お金を稼いでいる。

時給換算すれば、私たちの命は1時間あたりで取引される。

 

命を燃やして、お金を得て、そしてそのお金でまた生きながらえる。

そういうサイクルで人は生きていく。

でも、生きながらえるのに必要以上のお金を稼いでしまい、ただただ消耗した。

そして自粛生活と閉鎖された日々が始まった。

 

それでは、これから生きながらえるために、健康に生きていくための

自分なりの投資とは何なのか。

考えた結果が美容整形だった。

 

 

施術箇所は鼻だ。

鼻尖形成と、軟骨移植と、鷲鼻修正とプロテーゼを挿入した。

 

鼻の整形は周りでもやっている人が少ないのではないだろうか。

大学生がよくやる埋没とかヒアルロン酸なんかはもう格安でできるし、症例も多いし、何より修正可能だからプチ整形の範囲内である。

 

 

ダウンタイムも長いし、料金もかなりする鼻生計に踏み切った理由はただ一つ。

自分の鼻の形がずっとずっと、もう生まれついた時から気に入らなかったのだ。

自分というよりも、親がずっと気にしていた。

小さい頃に御茶ノ水の大学病院で検査を受けてみたりだとか、

鼻が高くなるマッサージをしろだとか、いろいろ言われてきた。

 

いろいろ言われると、コンプレックスになる。

自分で思っていなくても、考えてしまう。

小学生の時は好きだった男の子に鼻が割れているのがおかしいと笑われた。

中学では、夏以外はほとんどマスクをつけていた。

 

大学に入って、化粧を研究して、コンプレックスを何とか解消しようと思った。

けれど、それにも限界がある。

やはり、身体的な特徴というのを、メイクでごまかすには限界があるのだ。

そのうち気にしすぎて、口を開けて笑うことができなくなった。

人と話すときも口で顔を覆うようになった。

自分の写真を見ていると眠れなくなった。

 

 

今まで自分の顔に自信が持てたことがなかった、それがとても辛かった。

自分が望む「かわいい」とのギャップを埋めることができないストレス。

永遠に解消できないストレス。

努力と苦難の末に、決断した結果である。

 

 

本日で、整形手術を受けて一週間が経過した。

正直、本当にやって良かったと思っている。

 

手術当日から二日目まではとにかく腫れてしまって、本当にこれから可愛くなるのか不安でたまらなかった。

1日鏡で自分の顔を見て終わった日もあった。

四日目あたりから落ち着いてきて、抜糸をした今腫れはほとんど引いている。

 

何よりもうれしいのは自分の顔に満足をしているということである。

自己肯定感が低い上に、顔も大して可愛くない。

ていうか、顔がかわいいやつに自己肯定感が低い奴がいるのかはわからんが。

自分の顔を堂々とSNSにあげる女の子には、絶対に私の気持ちなんてわからない。

自分の顔を見て、不快にならないということがどれだけ、泣けてしまうほど感動的であるか。

 

私の顔は変わったのだが、他人から見たらそうでもないのかもしれない。

友達からはあまり違いがわからないと言われたし、そもそも整形してもしなくてもあなたのことが好きだと言ってくれた。

とてもうれしいのだが、結局は自己満足なのである。

 

 

今日親に「どうせ就職するのにこれ以上かわいくなっても意味がない」と言われた。

今日弟に「男にモテてどうするんだ」と言われた。

 

私は逆上した。本当に怒ってしまったのだ。

他人から評価される為、他人に不快な思いをさせないために可愛くなっているわけではない。

 

化粧をがんばったり、お洋服を買ってみたり、髪の毛を染めてみたり

お香を炊いてみたり、ネイルをしてみたり

 

そう言ったことは全て自分のためにやっているのである。

だから、もうこれ以上私を否定しないでくれと願った。

私の求める「かわいい」は絶対誰にも剥がせないし、剥がさせない。

 

 

私は私が認めた私を認めさせたい 何が悪い

 

open.spotify.com

 

 

【DT1日目】 ・鼻根が鬼腫れる、骨いじるとやっぱ辛い ・腫れすぎて目頭に線が入る ・軟骨を採取した右耳が動くため、痛くてお粥しか食べれない ・喋ってたらブサイクすぎてお母さんに笑われる ・新幹線に似てるはさすがに褒めてる

 

【DT2日目】 ・おでこの腫れのピーク過ぎる ・否めないニュウドウカジカ感 ・さすがに風呂入りたい ・抗生物質のおかげでニキビ消滅 ワイ「私キレイ?」 おトット「ポマード!ポマード!ポマード!」

【DT3日目】 ・起床!突然の吐き気、油断してた ・ギプスを外す。鼻先高くて感動した死ぬ ・二重幅復活。涙袋戻らず。そろそろめ♡ん♡た♡るDA☆ZO☆ ・先生に整形したって言ったらめっちゃ驚かれる、スマンな

 

【DT4日目】 ・初めてメイクする!かわいい ・眼窩辺りの黄色味がえぐい ・ニキビ復活祭、お呼びでない

 

【DT5日目】 ・鼻根の浮腫が取れてスッキリする ・まぢ黄色い ・プロテで引き寄せられて多分左目の目の形変わった ・ニキビ潰れる

 

【DT6日目】 ・手術ぶりにお出かけ!世界は美しい! ・鼻先の痺れが少しづつ解消。プロテ入ってるなりに、鼻先がスッキリしてきた。嬉しい。 ・アザが気になる。黄味は少しづつ引いてるけど、青アザはもう少しかかりそう…スポッツカバーでも消えない

 

【DT7日目】 ・ついに抜糸!鼻くそ取れた最高 ・プロテが出てきた事で、目のホリが強調された。 ・アザもクマっぽくなってきたので消えるまであと少し