六本木ヒルズみたいなマンション
見たことないけど多分すごく
デカいエグいカンケーない
新しく通った高速道路
ウェディングロード 新車のローン
今日の話をします。
友達と原宿から青山まで歩いた。
私は実はこれまでシティガールとしていろいろ東京を探索してきたけど
実は青山にいったことはこれまでなかった。
というのも、シャツが4−5万するブティックなど用はないし、
ブルーノートのジャズなんか聞いたら多分死んでしまうし
冷静に考えて大学生は愚か、ほとんどの人が人生の中で経験しないようなものが詰まっている街なんだと思う。
歩いていてそう思う。
築年数がかなり経過していて、みためはボロいけど月2−30万するマンション
駐車場にはポルシェのカイエンが色違いで並んでる。
伊藤忠のビルはすごく胡散臭くて
コンクリートジャングルの中から青空がこちらをのぞいている。
私は正直分からなくなってしまった。
これまで手に入れてきた幸せと、手に入れる可能性がある幸せとの乖離、
どれも私にはなかったものだし、これからもないものだった。
おそらく、ないだろう。
見上げた空を侵食するようにビルが立ち並ぶ
三月まではすごく見慣れた景色だったのに、今は恐ろしく高くて怖い。
一部屋五億円のマンション。
五億円の価値が私には分からない。
五億円の価値そのものが、どれくらいなのか分からない。
お金で測る幸せがわからない。
金持ちはみんなおろしたてのような白Tシャツに、並ばなきゃ買えなさそうな高いスニーカー履く。
おそらく並ばずに手に入れて、履いている。
クソガキは、青山通りの真ん中に寝そべる、世界を、我が物のように。
金持ちの未来、クソガキの未来、
きっと未来の世界で未来の車を乗りこなし、摩天楼の灯りで世界を照らす。
私たちはそれを眺めながら、「きれいだね」と囁く、
それは恐ろしく、きれいなのだと思う。
未来の世界で誰かと涙を流す。