わたしの内出血

頼むから静かにしてくれ

Move on Up

 

特に、別に誰かというわけでなく、誰かに会いたくなる夜がある、

でもそれは明確として男だ。

私は基本的に男は嫌いだ。

一体誰なんだろうか、ゆったりとした重みを持つ

 

ミュージカル映画を見ていても、好きな音楽を聴いていても

何かゆったりとした目眩のような瞬間がある。

何かが永遠に、少しずつ損なわれていく瞬間、涙を流してしまうのはなぜだろうか。

大学時代、ゆったりとした目眩がずっと続いていたと思うと絶望でしかない。

 

 

少し前のことを思い出していた。

少し怖くなった話。

 

昔のバイト先の社員に呼び出されて、話をした。

男の人ね。

そんなに飲むつもりはなかったんだけど、半分飲ませられたと言っても過言ではない。

ハイペースでハイボールを飲んでいて、かなり込み入った話をした。

 

最初は普通のバイトの話だったんだけど、だんだん人生の話になった。

上司は私にすごく色々聞いてきた。

なかなか人には聞かないような話。

 

恋愛経験はまだしも、家族の話、鬱の話、人生がうまくいかなかった話。

 

私もなるべく自分ばかりが話すのではなくて色々聞いてみた、

宗教の話、人生計画の話

 

色々と話してしまった。

その上司とは、そもそもそんなに仲が良かったわけじゃない。

バイトを辞めたからこそ腹を割って話せるのだが、

それにしても、普段自分から友達に話す話でなければ、友達に聞かれる話でもない。

 

驚いたことに、自分と上司の価値観はすごく似ていた。

家族を信頼できないから、自分の理想の家族計画がないし、自信もない。

共通点がたくさんあった。

 

よっぱらっていたから。

そう理由をつけるのは簡単だった。

次の日死ぬほど後悔をした。

すごくすごく、自己嫌悪に陥った。

 

なんだか自分のなかの、奥の大切な部分を、

自分の言葉でありとあらゆることまで話してしまったから。

話すことができたから、言語化できたから。すごく怖かった。

 

何よりも怖いのは、自己開示は人との距離感を縮めるということだ。

共通点を見つければ見つけるほど、好意的になるのが普通だろう。

 

私は残念ながらそうではない。

ある程度の理解は必要だろうが、あまり知りすぎても良くないことがある。

それは、自分を、自分として保つために、どこにいてもなにをしていても

心の中はプライベートでいたいからなのかもしれない。

 

私は過去の恋愛で失敗をした、あまりにも自分の弱みを恋人に見せすぎたこと

過剰に恋人を信頼し、依存し、破滅してしまったこと。

 

だから私は、なるべく自分の大切な話をしたくない。

したいと思った相手は、なかなか現れない。

 

今のセフレとはそういう話は一切しないし、しないようにしている。

相手の年齢も名字も(色々あって知ってしまったのを後悔している)住所も

名前すら勝手にあだ名をつけて読んでいる。

 

そう言ったことは、話さないほうがいい。

体だけの関係だから。

でも、たまに、全て吐き出してしまいたくなる。

全て包み込んでくれればいいのにって思う、そういう時に執着が始まるとの恐怖を抱きながらも。

 

 

バイト先の上司から最近ちょこちょこラインがくる。

私は怖いからあまり返したくない。

これ以上私の弱い部分に触れないで欲しい。

怖い、

すごく、すごくすごく、恥ずかしいから、見ないで欲しい。

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