So please forgiveThis helpless haze
I’m inI’ve really never beenIn love before
だからどうか許してほしい
私の中のどうにもできない陰りを、
ほんとうに、これまで恋におちたことがないのだから
この前チェット・ベイカーを描いた「ブルーに生まれついて」という映画を見ておったまげてしまった。
チェットは有名なトランペッターであり、薬物中毒者で有名だった。
ジャズが大流行した頃、ドラッグに溺れてしまった音楽家は数知れない。
チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーン、ビリー・ホリデイ
そしてチェット・ベイカー。
ヤク中というと派手な転落人生、犯罪や性的なスキャンダルなどそう言ったものを想起させるが、チェットは非常に繊細な人間だった。
繊細が故に、ドラッグに溺れてしまった。
何度も何度も、抜け出そうとしても、どれだけ愛する人ができても、
繊細が故に自分を許し、そして他人を愛する余力を持てなかった。
そんな彼が魂を捧げたのが、音楽だった。
どれだけ人生に追いかけられても、音楽を愛することだけはできた。
自分の言葉で語りかけるよりも音楽で語りかけるということしかできなかった。
私はボロボロのチェットから発せられる儚く美しい歌声に本当にびっくりするぐらい心を揺さぶられてしまった。
なんだかこの歌、私のこと歌っている、気持ちい。なんて。
私にも、そんな魂揺すぶることができればいいし、魂捧げる何かがあればいい
そのために、自滅することも余儀なくされても
何か自分の主義となることがあるって素敵だと思った。