誰かの繊細な祈りを永遠にしたい
私はこれから死にゆく運命である、と言うのも運命は変えられない。
永遠の命など存在しないし、望むべきではない、
形あるものはいつか崩れゆくが故に美しいのだと思う。
かつて、摩天楼の美しい夜景を目にしたことがある、
その数えきれない輝きは幾千という働きによって保たれている。
美しさを保つと言うことはとても難しい、抗えないことだと思う。
形あるものはいつか崩れゆく運命である。
今が一番素晴らしいと実感しながら、儚い永遠を理解し、崩れゆく姿を目にするのはとても辛い。
私は今ここにいます、なんとか食いしばって生きています。それはとても尊いことだと思います。
あれだけ死んでしまいたい、生きている意味なんて到底ないな、と思ったことは幾度とあるけれど、「ああ、幸せなのはこれきり」と思えるほど人生は素晴らしい。
それでも、いつか死にゆく運命なのです。それならば、私は私の美しい、繊細な祈りを永遠にしたい。
それは私が誰かを愛し、愛されたい、
それ以上に愛したいと言う欲望の上に成り立つ祈りを。
素晴らしき人生のはなむけとして。